2009年 新年の初日の出を見る
新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します…
年内の営業終了日にふと、(今年は金時登ってみるかな)と思いついた。
その前登ったのは店を始める年の元旦だったから、それから13年ぶりになるのだが…
その当時は26才、今は39才。
無事登りきれるんだろうか…
年末に元スタッフの達也と何度目かの復縁?を果たし、彼の近況を聞いてみると、どうも今年は最悪だったらしい。ハーレーで事故するわ、車で人身やるわ、極めつけは12月いっぱいで「解雇=自主退職」されたんだそうだ。不況の嵐が身近な人にまで押し寄せている状況だ。「ねぇマスター、男の厄年っていくつだっけ?」と聞いてくる始末だ。42だろ…お前は33、まだまだなんだよ…
とにかく達也の厄払いと、自分も、もう一度原点に戻るきっかけとして、「じゃぁ元旦に金時登るか」とあいなった。
友人のサムも誘った。サムは「冬山は危ないんだぜ。素人は分かってないな~」とのたまいたが、無理やり誘う。かくしてさえない中年男三人衆の冬山登山?が始まった。
31日の大晦日に達也が来て、二人で年越しをし、なんだかんだで夜中の2時にいったん寝る。明け方4時にサムが迎えにくる。足柄の聖天さんに向かう。金時に登るのは乙女口と足柄口、そして箱根口があるのだが足柄から登るのが一番簡単と思っているので、足柄口からいつも登るようにしている。
なだらかな坂道を登っていく。ライトは必需品だ。
途中から御殿場の街を見下ろす。灯りがまだこうこうと点いている。
途中休憩してウチから持ってきた熱いコーヒーを飲む。この時点ではサムはまだまだ元気だったのだが…
サム「オウ!山はおれに任せろや!ついてこい!」
登りだすと先ほどの威勢のよい言葉は何処に行ったのか、すぐにバテて休憩したがるサム。達也は非情にもサムと自分を残してどんどん先に行ってしまう。自分は最初はサムのペースに合わせていたが、それだと逆に疲れるのと、だんだん道も混んできたので先を急いだ。
道はだんだん険しくなり、両手をついて登らなければならない所も出てきた。
こんなに辛かったっけ…と思う。やけに時間がかかるじゃないか。サムは3回目の休憩を取りたがる。「高山病になるぜ。山は休み休みいくんだじぇ~」って、お前はどこの山に登ってるんだ?第三ベースキャンプでも張るつもりか?
登りながら色々と考える。以前に今は亡き愛犬、カンナとこの山に登った時、カンナが道に迷って居なくなってしまい、一時間あまりこの辺を泣きながら探しまくったこと、親父と餅つきの仕事の後に一緒に登っておにぎりを食べた時のそりゃぁ旨かったこと、中学校の遠足で足柄駅からわざわざ登った事など。そして現在の自分の状況や家族の事、昔の彼女のこと、そしてこれからのこと。道はこの山道のように険しく、30後半の体がみしみしと音を立てて悲鳴をあげている。
それでも登るっきゃないんだ、俺たちは。
明け方、6時前に頂上に到着。標高1213メートル。眼下に芦ノ湖を見下ろす。
なんとか登りきった… 頂上からの解放感は13年前となんら変わってない。
登山客でにぎわう店内。ちなみに店内は撮影禁止。知らずに撮ってしまってすみません…
金時味噌汁を頼んで暖を取る。400円なり。中身は山菜やネギ、油あげが入っていて普通に旨いぞ。
そろそろ日の出だ、との声が聞こえる。「バンザーイ!」との歓喜の声も。慌てて外に出る。
陽が上がるにつれて暖かくなってきた。太陽の力はすごい、と改めて再認識。
小一時間ほど滞在した後、下界へ。降りるのがもったいないがしょうがない。子供が待っている。
下りはさらに険しく、膝がガクガクになる。慎重に降りなければ今後の仕事に響きそうだ…
帰り道、金太郎さんの銅像がある事に気づく。手前のかごに飴玉が置いてあった。有り難くいただく。 次回は持ってこなければ。
第一ベースキャンプ?にてもう一度休憩。雄大な富士山を見ながら、なんだかんだ言っても御殿場は良いな、と話し合う二人。先ほどの苦行をすっかり忘れたサムは「月一登山しよう」と言いだす。「いや、宝永山にしよう」と達也。いきなり健康志向になって、すっかり世間のアクが抜けた感じの二人だ。
この後に寄った初詣先でおみくじを引いたところ、達也は見事「大吉」。かくいう自分は「凶」。凶引き当てるのってあまり無いんじゃないか…なんか達也の「厄」を全部自分が背負い込んだ気がするのだが…(;´д`)トホホ… そんな達也は正月からずっとウチにいすわっている(暇だから)。お前、もしかして子貧乏神だろ!
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