ナツイロ… 安曇野への旅 ③
安曇野ちひろ美術館にある、いわさきちひろの絵だ。
スタッフの真澄が(柄にもなく)ちひろの絵が好きで、安曇野に行くと言ったら、ぜひちひろ美術館に行くと良いョ、と教えてくれた。それまでちひろの名前は知らなかったが、絵を見せてもらってやっと「この絵を描いた人の美術館が安曇野にあるのか~」と初めて知った。
昔読んだ絵本の中に、この人の挿絵があるのを見た気がする。どこか懐かしくて、もの悲しく、遠い夏の日を思い起こすような、淡い初恋のような画風だ。
どことなく自分の娘にも似た少女達がたくさん描かれているので、「よっしゃ、娘に見せて絵の勉強でもしてもらおうじゃないか」と思って出かけてみた。
安曇野ちひろ美術館の前には広々とした池や芝生があって、思いきりこども達が遊べるようになっていた。駐車場は無料だし、館内へも入場料を払えば(800円。高校生以下無料)一日出入り自由という、太っ腹な美術館だ。近くにあればしょっちゅう行きたいと思った。
遠くにアルプス北連峰を望む。あの向こうに黒部ダムもある。
中は広々として解放感があり、気持が良い。普通の美術館なら子供が騒げる感じでは無いのだが、ここでは子供達が主人公。皆走り回っている。保育園の園児たちも来ていた。オシャレなカフェもあり、珍しくアルコール(ベルギービールだったような…)も販売している。
トイレの窓から何気に見える風景すら、ここでは自然にアートになっている。でも自分はこのとき用足し中。失礼!(* ̄0 ̄)ノ
いわさきちひろ、本人だ。肝臓癌のため55歳の若さで亡くなるまで、子どもを生涯のテーマとして描き続けた。また幼少時代に戦争を体験したことから、絵を通して平和への願いを込めた画家でもあった。
彼女の画風は一風変わっていて、「ぼかし絵」と呼ばれる技法を駆使して独特の淡い雰囲気のある絵を描いた。紙に刷毛で水を一面に塗り、その上に絵の具をたらして色を付けていく方法だ。
なんて書くと「案外かんたんそうぢゃないか」と思われそうだ。館内でちょうど「ちひろの絵をかいてみよう」みたいなイベントがあり、参加してみることにした。
中に入るとちょっとした体育館のような広さに机が並べてあり、沢山の子供や大人が一生懸命筆を走らせたり切り抜いたりしている。
「あなたの夏色、探してみて」というテーマだ。そう、今回の旅のテーマにもなった「ナツイロ」はここからもらったものだ。地元の中学生がボランティアで丁寧にやり方を教えてくれた。ありがとう。(o^-^o)
濡らした紙の上に絵の具を置いていく。するとじわっと絵の具がにじむ。
それを左右に傾けると、色と色が重なり合う。ぼんやりとした、予想もしなかった色となって、自分の「ナツイロ」が現われてくるのだ。
NHKの取材班が来ていて、ウチの娘二人が撮影されていた。なんでも放送で使いたいと言っていたので、喜んで「じゃ、今夜観なきゃな~」と言っていたら、宿泊先の「シャロムヒュッテ」はTVなどある訳なく、修行僧のような二泊になったのは言うまでもない。
こども達にとって、ちひろの絵は大人が思うほどには琴線に触れなかったようだ。「親の心 子知らず」なんだろうが、いつか親と一緒に行った事を思い出してくれるだろう。
次回はいよいよ先述の「舎爐夢(しゃろむ)ヒュッテ 」のリポートだ。いろいろ書くで~。
安曇野ちひろ美術館→ http://shinshu-online.ne.jp/museum/chihiro/
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