自休自足

2013年10月 4日 (金)

Go!カナディアンファーム 最終回 そして新たな出発へ

「植村さんは人生急いでいるんですなぁ~」

その言葉が結構身にしみた。

うすうす分かっていたけど、やっぱり、っていう感じだったけど。

でも自分はもう40代。オヤジ街道まっしぐらで、頭は薄くなってきているし、運動してないから足腰弱ってきているし、食わせなきゃならん家族はいるし、親は年老いていくし、子供は大きくなっていくし、その割に自分と店はなかなか成長していかない。

焦るの仕方なくね?

昔、開口 健が「悠々として、急げ」なんて言ったもんだから、それを真に受けて今まで15、6年やってきたけど、自分としては悠々としてばかりいた気がする。

それなのにハセヤンからは「そんなに急いでどうする?」みたいな事を言われ、自分は尚更迷ってしまった。
ファームの諸先輩がたは多かれ少なかれ、自分の道に迷ってここに来たんだろうけど、ハセヤン、というデカイ、そして得体の知れない底の深さを知るにつれ、自分の非力さを嫌、というほど思い知ったのだろう。そして自分もその中の1人だった。

その夜はなかなか寝付けなかった。


朝_。
カナディアンファームの最終日だ。
この日の夕食は自分が作る、と決めていて、前日からフォン(出汁)を作り始めていた。
鶏ガラと海老の殻を炒めて、豚の頭と昆布、ファームのくず野菜なんかをどっさり使ってグツグツ、コトコト煮込んだものだ。
ずーっと火にかけてたもんだから、あまりこういう事に慣れてない他のスタッフからはやや冷ややかな目線を浴びてはいたが。

昼間まで作業を手伝い、時間を貰って車で買い出しに出かけ、久しぶりに娑婆に出た雰囲気の面持ちでスーパーに入り、「何でもあるんだな、スーパーって」と改めて感動しながら食材を買い込む。

帰ったらハセヤンは自分が勝手に買い出しに出かけて作業をすっぽかした事にちょっと不満そうだった。
せっかくわざわざ極寒の中、基礎工事を教えてやろうと思っていたからだ、と思う。
まぁ、仕方が無い。黙って厨房に入り、夕食の支度をする。

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鋳鉄製のフライパンを用意する。

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アサリとイカ、真鱈を下処理して…

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パプリカの皮を剥き、

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海老やら豚肉やらを炒め、米と玉葱を炒め、フォンとトマトの角切りを入れ、鱈のぶつ切りやらアサリなどを入れて炊いていく。
厨房の中では出来上がりを待つハセヤンと友人が酒盛りを始めている。


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そして…


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遂に完成した。「俺のパエリャ、カナディアンファームスタイル」
サフラン無し、上火なし、その他色々無し、という条件下の中で、
自分が出来る事の全てを出し切った料理だった。
これはある意味ハセヤンに対する挑戦と、感謝の気持ちを込めて作った作品だった。

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パエリャを食べたハセヤンは自分の手をギュッと握り、
「旨い。ありがとう」
と言ってボロボロッと涙を流した。
自分は驚いた。
今まで自分の料理を食べて感動して泣いてくれた人なんか居なかったからだ。
と、同時に自分もこの五日間の苦労や、寂しさ、楽しさ、緊張感などがほぐれ、充実感と共に
涙が出てきてしまっていた。

そして自分はやっぱり料理が好きで、自分には料理しかないんだ、料理を続けてきて良かった、とつくづく身に染みた。

極寒の八ヶ岳の麓、暖かい丸太小屋の中で、大の男二人が手を握り合いながら泣いていた。

越中谷さんにそれを見られて恥ずかしかったが…f^_^;)

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次の日、カナディアンファームに別れを告げた。
越中谷さんからお土産にパンを頂いた。


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帰る道の遥か向こうに富士山が見えた。懐かしくてたまらない。
家にすっ飛んで帰った。

その夜久しぶりに家族とささやかな夕食を共にした。すき焼きだった。
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こうして僅か五日間のカナディアンファームでの修行が終わった。
で、何か会得出来たかって?

まぁ、自分への五日間の休息になっただろうし、料理への新たな情熱も湧いたと思う。
スモークサーモンの仕込みも見れたし、大工仕事や土方仕事もやった。薪割りもした。ゴミをなるたけ出さないやり方も学べた。
石窯もじっくりと見れたし、満天の星空も見れた。

だけど一番の収穫は

ハセヤン、という師匠となり得る人に又出会えた事だった

なかなか歳をとってしまうと尊敬できる男に出会えない、というか、認められない事が多くなってしまうのだが、
その中で自分はラッキーだったと思う。そして自分も周りから尊敬される男に少しでもなりたいと思う。

その後、自分はカナディアンファームへ行ったか?

その後も季節に応じて足を運んでいる。最初の時みたいに長くは居れないが、GWを利用したり、秋に出かけたりしている。
GWの時は越中谷さんからパンを教わり、ハセヤンから釜場を任せられたりした。もちろんまかないも作った。

そして今回、ハセヤンのスモークサーモンを熱々万歳!でも販売する事になった。

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だから若者よ、カナディアンファームへ行け。お客さんとしてではなく、アルバイト、としてでもなく、
修行としてカナディアンファームへ行きなさい!必ず何か得られるはずだ。

Go!カナディアンファーム‼

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2013年5月11日 (土)

GW ドコイク? 丹沢ウェルキャンプ ②

さて久しぶりのキャンプなんだが。

行く前に色々用意するものがあった。
まずテントだ。
衣・食・住の中で、キャンプで最も必要なものは「住」すなわちテントだろう。

そのテント、以前嫁さんと行った時に新調したもので、それ以来使ってなかった。
しかも嫁さんの実家の倉庫に預けっぱなしだったので、沼津に行った際に外干しも兼ねて出してみた。

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一回しか使ってないので、新品同様だ。しかし設営手順を忘れてずいぶん苦労した。
じーじの家の庭先に置いてみると案外デカイ。子供達は大喜び。
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ハーイ、これにてキャンプ終了!?

自分は小川キャンパルのティピー形テントをほぼ購入する気でいたのだが、ピルツ15位だと、やはり値段が…だったので、
「ああ、家族五人。今回はこれで十分じゃないか」と胸をなでおろした。
前回は下に敷くのはブルーシートだったし、中に敷くインナーマットなんてモンは知らなかったので、今回を機に、もう旅館は泊まらず、キャンプ三昧にする覚悟で、グランドシート、インナーマット、銀マットなんかも揃えた。エアーマットまでは手が届かず、次回への検討材料とした。
その他にも色々揃える物があったので、わざわざ厚木のアウトドア専門店まで行ってナイフを買ったり、ダッチオーブン用のトライポッドをネットで注文したり、エンチョーやカインズ、D2を行ったり来たりしたり、コストコまでトコトコ出かけてコールマンのダブルのシュラフを手に入れたり、最近バードウオッチングが趣味の長女に双眼鏡を買ったりして、だんだんと自分の気持ちを盛り上げていった。こういう時が一番楽しい。

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一本は持っていたい男の必需品。自分が死んだら太郎へ形見として残していきます。

さてテントサイトである。

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予め下見して決めたBゾーンの川のほとりで今日は一泊だ。

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荷物を降ろし、なるたけ平らな地面を探し、小石をどける。案外地面が硬く、ペグが入っていかないで曲がったりしてしまう。

それでも奮闘すること約一時間。

1368252895420.jpg イエーイ!何とか家が出来たぜ…ふぅ
テントが張れた時点でお腹がペコペコ。それを想定して家でお握りを作って持ってきた。ツーバーナーでお湯を沸かし、カップヌードルと一緒にささやかなお昼にする。
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後は細かい作業は嫁さんに任せ、子供は川へ遊びに、自分は竈の支度をする。直火ができるから嬉しい。

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燃〜えろよ 燃えろ〜よ〜note

店で仕込んできたパン生地を皮を剥いた細枝に巻きつけて…

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即席バケットの出来上がり〜!
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太郎ががっつく! 1368252901129.jpg
店で仕込んできた鶏を野菜と共にダッチオーブンに入れ、トライポッドに吊るす。
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あとは熾火でじっくり火を通すだけだ。なので。今度は太郎が待ちわびていた釣りをしに釣り堀に行く。

1368252902566.jpg うりゃ〜! 一匹250円なり〜!
太郎はいっぱしのルアーフィッシャーマンとなって何度もキャスティングし、その度に魚をヒットさせて親をハラハラさせる。針に返しの無いタイプを使わせたので、二回に一回はバラしていたが、それでも楽しそうだった。
まぁだけど上手になったよ…(^_^;)
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娘たちはしょうもない貸し竿を使って粘りに粘って、やっと二匹ずつ釣った。

気がつくともう4時。Tシャツに半ズボンでは肌寒くなってきたので、我が家に戻る事にした。

つづく。

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2013年5月 7日 (火)

GW ドコイク? 丹沢ウェルキャンプ①

天気も良かった今年のGW。ただ北海道は雪だったらしいが…(^_^;)

道路も例年並みに混雑し、お金を使う人、お金を稼ぐ人、皆それぞれ、悲喜交々あったに違いない…。

僕らも前半は山へ、後半はキャンプ、というスケジュールをこなすべく黙々と仕事をした。

キャンプ。昔は良く行ったが、結婚してから、子供が生まれてから一度も行ってない。

結婚前に嫁さんと二人で清里にキャンプに行った以来だから、10数年ぶりだ。


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キャンプ場で撮ってもらった写真が未だにUPされているとは…恐ろしい…
しかし若いな〜。

子供達は前日にてるてる坊主を何個も作り、僕は当日の食材の仕込みを仕事の合間!にやり、
嫁さんは皆の着替えやら、その他の細かい用意をして
皆がそれぞれ朝が来るのを待った。

今回のキャンプ場は、御殿場からも一時間弱で行ける丹沢、中川温泉の先にある、「ウェルキャンプ場」だ。


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一ヶ月前程前に釣りに行った際に立ち寄り、テントを張る場所を予約しておいた。
広大なキャンプ場で、AゾーンからEゾーン位まであり、デイキャンプから、二階建てのロッジ、キャビン、ドッグラン、釣り堀、天然水を沸かしたお風呂、食堂、トイレ、そして何と年間リースの貸別荘まである、至れり尽くせりの場所だ。

しかしながら、GW期間中はトップシーズン。テントサイトさえ、家族五人で7660円。
車も一台増えたらプラス1050円。お風呂代が一人520円。朝食を食堂で取るなら一人520円。釣り堀が竿代1050円で釣った魚は一匹250円で買い取り。グズグズのイクラの餌のお代わり100円。稼ぎ時だからそんなもんなんだろうか?しかし高いね。

餌くらい無料にしろよな〜!オイ!

下見に行った時は以前泊まった二階建てのロッジがまだ空いてたので、ちょっと浮気心が出たが、値段を聞くと27000円位の事を言われて即却下した。その値段なら旅館に泊まるわ!

1367895482568.jpg ロッジ?コテージ? 大分古くなったね。中身は充実してます。

御殿場を九時半頃出て、一路キャンプ場へ。チェックインは11時。途中は車一台しか通れないところもあり、チェックアウトを済ませて帰る車と行く車とで混雑。
何とか着いたらキャンプ場はものすごい混雑ぶり。受付には人の列が。
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30分程並んでようやく受付が終わった。前日や前々日なんかはもっと凄かったんだろうな…
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仕方ないんだが、すごいゴミの山。
せっかく都会から自然の静けさを求めにやって来たのに、こんな混雑ぶりじゃ嫌になっちゃうんじゃないか?っていつも思うんだけど、皆、家族のため、恋人のため、友人のため、自分自身の為に頑張っちゃうんだろうな。
かくいう自分もその一人なんだっけ。

そんな事を思いながらテントサイトへ向かうのでした…^_^
続く。

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2012年7月15日 (日)

沼津の海で遊ぶといふ事

津波は怖いが、海は好きだ。

だから今日も海に行く。

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変な踊りを舞い、海の神を鎮めておく。



今回もアサリ採りじゃー!


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でも・・・なかなか取れません…


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半ばあきらめモードでいたら…

エ・・・?


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太郎が・・・



浜辺に打ち上げられた・・・


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これはアサリが取れないのを見るにみかねた海の神からの賜り物なのか?それともやはり地震か何かのの前触れ?


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すっかり大はしゃぎで帰る支度。

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じーじの家の庭先でイナダ君を解体。外に水場があるとホント便利。


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そして・・・

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ジャジャーン!昼飯になりました!


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早速試食です!

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ご飯に乗っけて・・・
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太郎が喰いまくる!


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あまりの美味さに太郎悶絶!
モチっとしながら、コリコリとした食感でした!

でも、最近ちょっと自然界おかしいですぞ。千葉ではイワシが何万匹も浮いたり、日本海でも深海魚が上がったりしてるらしいじゃないですか。

後日沼津でもイワシが大量に浜に打ち上げられたらしいし・・・

来るべき時には来るのだ、と覚悟して、毎日を過ごしますか?
自然には逆らえません・・・。

神に感謝。イナダ君、ごちそうさまでした。

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2012年4月25日 (水)

Go! カナディアンファーム ⑤

再びカナディアンファームより。

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カナディアンファームにはいくつもの施設が広い敷地に点在している。それは10年、20年とかけてハセヤンやスタッフ達の手作業でコツコツと作り上げたものだ。


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その中に、今回自分が必死こいて皮剥きした松の木も、客席の二階に続く手すりとなって完成したようだ。

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母屋の隣の建物をぶっ壊して、サンルームか何かを作る、ということで、基礎工事の手伝いもした。
これは全くの土木工事で、自分は何がなんだかさっぱり分からず、あまり面白くない、そしてキツイ仕事だったが、仕事を選べる身分じゃないし、いつか自分もセルフビルドで家を建てたい気持ちもあったので必死に食い下がった。

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特にセメントを敷き詰める作業はキツかった。
氷点下近くの現場なのに、身体中から汗の粒が溢れ出し、セメントの中に吸い込まれた。
40歳の自分がキツイのだから、ハセヤンなんか、相当キツイだろうと思っていたが、黙々と仕事をしている。自分が来るちょっと前に二階の作業中にチェーンソーで足の骨まで達する怪我をしたらしいのだが、一向に休んでふて寝している所を見なかった。

自分が休んでちゃ仕事が始まらないし、終わらない、というのは全く同じだった。

それでもあまり慣れてない、というか全くの素人スタッフを指導しながらの作業は大変だったに違いない。専門職の人間にやってもらえば話は簡単だが、お金の面もあるのだけど、まず「自分たちの事は自分たちの力で」という信念と、「料理だけ、農業だけ、大工だけ、じゃないんだ。何でも出来れば良いじゃん」という、ハセヤンから僕らスタッフへのメッセージがあったかのように思う。

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それでも三日目位になるとファームの生活に慣れたのか、緊張がほぐれたのと同時にテンションもやや下がり、御殿場の生活が少し恋しくなってきた。なにより子供達に会いたかった。電話も繋がらないし、メールも満足に出来ない。

仕事が終わってから近くの温泉に行った。
小さい息子を連れたお父さんが居て、楽しそうに、甲斐甲斐しく身体を洗っているのを見ていたら急に涙が出た。居候の太郎君に気づかれないよう、風呂の湯でざばざば顔を洗った。

帰りにコンビニに寄ったら、たかが二、三日のことなのに下界に降りた仙人のような気持ちになった。まるで浦島太郎だった。

アンテナが久しぶりに三本立ったので、家に電話した。外は寒く、温泉帰りの濡れた髪の毛が凍ってパリパリになった。家への電話は途切れ途切れになり、その度に何回も電話を掛け直した。

その夜、温泉帰りの僕らを待ってくれていたハセヤンと夕食を取り、酒を飲んだ。
飲んで行く内に取り留めのない話しが続いて、皆酔い、一人抜け、二人抜けして、気がついたら自分とハセヤンだけになっていた。

二人で泡盛を飲みながら、自分は将来への漠然とした悩みや、夢、その為にどうしなきゃいけないんだ、とか焦燥感などを、酔っ払ったついで、半ば本気でハセヤンに愚痴っていた。

呆れたような顔つきで黙って聞いていたハセヤンだったが、自分が話し終えると、

「うーん、何だなぁ、」
「ハイ」
「植村さんは人生急いでいるんですなぁ」

(; ̄ェ ̄)

ーーーーーーーーーーーーーー
Go!カナディアンファーム 次回最終章

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2012年4月16日 (月)

春の沼津で魚つり

今日は休みの日。
買い出しも兼ねて沼津へ行く。

じーじの家に寄ったら、店でも使っている春菊が大きく育っていた。

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この春菊は花を咲かせるために、娘がじーじに注文してそのままにしておいてもらったもの。

今日は釣りをしに行くと決めておいたので、「今から行っても釣れないよ~」と渋るじーじも誘って静浦の防波堤に出掛ける。

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いざFish On!

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さ~、釣れますでしょうか?

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オオオ!ちんまい魚が釣れたジャン!

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すっかりじーじもその気になってせっせと針をはずしにかかる。

太郎にも、末っ子メイにも次々とアタリが出る。

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このおキャンピーな魚、何ていう名前なのでしょう?鯛っぽいのですが・・・群れをなしていました。
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午後から二時間ほど釣ったあと、少し風向きが変わって肌寒くなったら、パッタリと喰いが止みました。それでも20匹位は釣ったので子供達は大満足。

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ウチの自称魚博士の太郎は「やれ食いたいから持って帰る」だとか「御殿場で飼うから持って帰る」とダダをこねましたが、生きているものは海に返し、死んでしまったものはカモメやトンビにくれてやりました。

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我が家の魚博士の絵。 But 授業中 (^_^;)

陽は暖かく、風も無く、防波堤の縁に足をおろして竿先を眺めながら、少々魚臭くなってしまった缶コーヒーを飲む。
時折竿をしゃくると、ピンピンと宝石を削ったかのようなきらめきを持つ魚が海から上がってくる。久々にゆったりとした休日を過ごせました。

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清らかで 稀な、 完璧な一日。

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2012年3月 6日 (火)

Go!カナディアンファーム④

朝方、目が覚める。

さ、寒い。

寒くて目が覚めてしまった。湯たんぽが布団の中ですっかり冷え切ってしまっている。時計を見たらまだ3時半じゃないか!

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部屋のガスストーブを点けなおす。

さすがは文明の利器、すぐに暖かくなり、感謝しながら又ウトウトとする。

6時頃、うっすらと夜が明けてきて、ファームでの最初の朝がやって来た。

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外に出て、昨日忘れた自宅へ電話をかけてみる、が繋がらない。思いっきり圏外だ。使えねぇな、ソフトバンク。

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山羊がメイ~と鳴いていた。

道に突っ立って寒くてガタガタ震えていると、一台の車がやって来たので、何?朝早くから、と見ていると車はハセヤンと居候の太郎君だった。

そう言えば昨夜太郎君が明日朝から魚市場に行くと言っていたな。
一体何を買ってきたのだろう?甲府の魚市場で?山ん中で?
車を覗き込むとトロ箱が五つ入っていた。下ろすのを手伝う。

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鮭だ。アトランティックサーモンだろうか?
その他にブリ、紋甲イカ、甘エビ、カレイが入っていた。

「おーぃ、寿司屋のせがれ」
朝食用にカレイの煮付けを手早く作りながら、突然ハセヤンが言う。今度は寿司屋かよ。(^_^;)
「今日のお昼は寿司にしよーか」
「ほーい、分かりました」
答える。
その為にわざわざブリやら甘エビやら買ってきたんだ、作るしかないわな。

が、しかしその前に一仕事だ。
買ってきたサーモンをさばいて塩漬けにしなきゃならない。スタッフ皆での作業だ。自分は鱗を取って、頭を落とす係りになった。

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「何か音楽はないか?」
ハセヤンが言う。
iPhoneを渡して音楽をかける。
The Clashの"Clampdown" がいきなりかかってしまい、合うんだか、合わないんだかよく分からない状態で仕事が始まった。

鮭の鱗を取る。ヌメヌメがなかなか取れなくて苦労する。頭を落としたらハセヤンに渡す。ハセヤンは尻尾から一刀両断でスパッと三枚におろす。一回自分が頭の方から落としてみたら失敗した。weep
他のスタッフは身についている中骨を丁寧に骨抜きで一本一本抜いて行く。こちらも大変そうだ。
残った頭や中骨は出汁用に取って置き、スープや煮込みに使う。アラは先ず犬のエサになり、その後はニワトリのエサになり、最終的に肥料にする、という徹底した活用法だ。だからファームでは全く無駄が出ないんだそうだ。
切って並べた鮭に塩と胡椒、黒砂糖を混ぜ合わせた秘伝?のスパイスを一枚一枚丁寧にハセヤンは振りかけていく。
小さい塊があると見逃さずにそれを取り除く。鮭の身にまんべんなく、均一にサラサラとスパイスを振りかける。
その後はビニール袋に水を入れた重しをして、デカイ冷蔵庫で一週間ほど塩漬けにするんだそうだ。

自分は残念でたまらなかった。塩漬けの場面しか見れなかったからだ。この後のスモークをぜひ勉強したかった。ファームが近くに在れば、と痛感した。

昼は約束通りに寿司を作った。自家製の玄米を七分づきにした、少し赤目色のシャリになった。


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皆、ムシャムシャと平らげてくれた。

その日の夜はさすがに体が魚臭いので、太郎君と一緒に温泉に出かけて、無駄に混浴catfaceに入ってきた。良い湯だった。


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ファームから帰ってきてから、復習のつもりで自分なりにスモークサーモンを作って見ることにした。

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20度以上にならない様注意しながら…

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サクラのチップで12時間燻す。

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ハセヤンのスモークには程遠いかもしれないが、彼のイメージの片鱗だけでも伝えられると思う。

つづく。

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2012年2月 6日 (月)

Go! カナディアンファーム ③

一日目。
いろいろ考えながらも、昼過ぎにカナディアンファームに着く。

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自分の気持ちを表しているかのような、曇天の空だ。

意を決してファームに向かう。

車を停めて外に出たら、ハセヤン以下、2人の男性スタッフが屋外のキッチン跡地で何やら作業中だった。
「コンチワ~」とちょっとおどおどしながら声をかける。
一瞬、いぶかしげな顔をしたハセヤンだったが、直ぐに自分だと分かったらしく、
「おーい、スペイン料理屋!来たか!」と出迎えてくれる。(いや、特にスペイン料理屋じゃないんですが…)と思ったが、まぁ、良いや。

「すみません、来ちゃいました~」
と、自分でも嫌になる程のへりくだった感で応える。
「植村です。よろしくお願いします」
と、他のスタッフに挨拶をする。
男性スタッフは自分とほぼ同年代で、ファームのブログも担当している、ややアクの強そうな松本君と、30代の純朴そうな好青年の岩村君という、対象的な2人。案外普通に挨拶を返してくれたのでホッとする。よしよし、第一関門突破。

この日は偶然にもハセヤン58才の誕生日でもあった。


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以前に修繕していた屋根葺きはもう終了し、今はその下のキッチンの修繕に取りかかっていた。


沼津から買ってきた日本酒と干物をお土産に渡す。
「飯食いましょう」
とハセヤンの誘い。いや、まだ仕事もしてないのに、そんな。と思ったが、誘われるまま、昼食をご馳走になる。後で感じた事だが、ハセヤンは「飯を一緒に喰う」事を重要視しているようだ。確かにどんな時でも、どんな飯でも、同じ釜の飯を食うって事は、自分の店でも大事にしている。

一階のストーブのある部屋に入り、シーフード?のカレーと、味噌汁をご馳走になる。他の女性スタッフも居た為か、やや緊張して喉に通らず。
メールをやり取りしていた越中谷さんとも顔をあわせる。

なかなか素直に輪に溶け込めず、やや苦労するが、そんな事お構いなしに昼食後、ハセヤンは仕事を与える。
二階に続く階段の手すりを外し、新しく作り変えるのを自分に任せる。

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ファームはおよそ3000坪の広大な敷地だ。敷地内を小川が流れ、白樺や松などの雑木林の中にレストラン、屋外キッチン、客席、母屋、燻製小屋、工房、宿泊施設、鶏小屋など、様々な施設が点在していろ。ハセヤンは自分を連れて工房に入り、チェーンソーや、鉄の加工器具、その他いろいろな機械を愛情たっぷりに説明してくれる。

アメリカから買ってきた新品のチェーンソーを格安で譲ろうかと言われたのだが、自分は断ってしまった。御殿場じゃ自由に切れる木なんて無いし、今後の人生でチェーンソー買ってまで使う事ってあるのか?と思ったからだ。ハセヤンはちょっと残念そうだった。きっと料理人が自前の包丁を買わないのと同じだからだろう。

階段の手すりを何とか外し、の掛けのロープ縛りでひっぱり、ユンボで持っていく。
ツリーハウスの所で下ろし、一本の赤松を見定める。

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チェーンソーで無造作に切り始める。

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ハセヤンのチェーンソーさばきは有名なんだそうだ。どんな場合でもチェーンソー一つでやってしまう。そんな光景をその後、何度も目にする事になる。

生で見る木の切り倒しはホント、無造作。他の木にぶち当たって地面まで落ちてこない。
でもそんな事お構いなしに木を切り倒し、枝を落とし、ユンボで引っ張り、自分に皮剥きをしろという。
ホイきた、やりますよと息混んだのは良かったが、
これが結構キツイとは知らなかった。


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ハセヤンお手製のブーメラン?ピーラーで外側皮を穿いていく。上手くいくとそれこそカンナの様に皮が剥がれるが、時折深く刃が入ってしまって内側の生木まで削ってしまう。
ピールで剥く、なんて言うから冗談で
「料理と一緒っすね(^_−)−☆」なんてのたまいてたら、
料理の域を遥かに超えていた。
でかい木なので、裏も削ろうと思ってもなかなか動いてくれない。他のスタッフの手助けは無し。独り格闘する。辺りは段々暗くなり、寒さが忍び寄ってくる。
ハセヤンは横に積まれた材木を指し、「それが片付いたらこっちもやっといてー」なんて言ったが、
他の木になんか全然回らない、回らない。
これが製材所ならば、ものの5分で剥ける作業なんだろうに、これがハウスメイドって事なのか?

結局二時間ほど掛かって足もヘロヘロ、腕もへろへろ、気持ちもヘロヘロになった。
それでもなんとか、削り終えてその日の仕事は終わった。


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写真 ファームブログより拝借

後でハセヤンから聞いた所によると、アメリカでは皮むきが一本3000円位になるそうで、
一日に4〜5本は剥いたらしい。自分は1本しか出来なかった。3000円にしかならない計算だ。あ~ぁ。(T ^ T)

さ~、夜だ。夜は任せてくれ!

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夜はハセヤンの誕生日会も兼ねての宴会。近くの農業大学の先生2人もお客さんで見えられた。夕食はちらし寿司と沖縄のお麩の汁、バースデーケーキが出た。労働した所為もあり、お代わりして食べた。

ハセヤンがアメリカから持ってきたオーガニックワインを出してくれ、自分も持っていったギネスを皆で喜んで飲み、だんだん自分も調子に乗りはじめ、飼育やその他いろいろな話で盛り上がった。

差し入れの白州ウイスキーはあっという間に空になり、先生方が作った八ヶ岳のトマトを使ったトマトジュースをビール割にしたら絶品で、こりゃ~お土産に買うしかない!と決めた。

人里離れた森の奥で、辺りにはコンビニや居酒屋なんて一軒も無い。だからある物を食べ、飲むしかないのだけど、薪ストーブのある部屋はポカポカしてて、明るすぎない照明で、音楽もないけど話は盛り上がり、楽しかった。自分は特に普通なら仕事している時間帯にこんなゆったりして飲んでいるのも楽しかったんだろうな。

お天道様が出ている内は働いて、夜は気のあった仲間と飲む。そんな生活を夢見ていた自分にとって、
一瞬ここは天国か?と思ってた矢先、越中谷さんに

「植村さんはウチに人生の夏休みに来たんですもんね~( ̄▽ ̄)」

と言われてしまった。ヽ(;▽;)ノ
イエイエ、修行ですぅぅぅ…

9時過ぎに(早っ!)解散し、自分の寝る部屋を案内され、ストーブや電源があることに深く感謝した。


明日は何が待っているのだろう。

つづく。

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2012年1月31日 (火)

Go! カナディアンファーム②

カナディアンファームに行くための支度を始める。

まずは寒さ対策だ。ユニクロのヒートテックの上下は勿論の事、場合によってはそれを二枚重ねしなきゃならないかも知れない。早速ユニクロでもう一着ずつ購入する。暖パン、というのも目に付き、それも買う。それでもまだ不安なのでヌマヤでいかにもおっさんが履くような綿生地の股引も買ってしまう。

それから大工仕事って事だから、屋根から滑り落ちてその後の人生を台無しにしないよう、足袋を買いにワークマンに行く。ワークマンで分厚い靴下や手袋、裏がキルト生地になっているウインドブレーカーなんかも買う。

後は靴だ。スノーシューズの良い奴がシラトリで売っていたのを思い出し、裾野まで降りるが、売り切れ。結局沼津まで更に降りてデポで購入。

カインズに行き、貼るタイプのホッカイロ、風邪薬湿布薬、絆創膏、卓上コンロのガスの替え、湯たんぽ、洗剤、歯ブラシ、栄養ドリンク、メモ帳なんかも揃える。

これだけ集めてもまだ何か足りないような気がしてならない。夜が長い、と聞いたのでCDやDVD、プレイヤー、本なんかも用意する。ギターも持って行こうかと考えたが、さすがにそれは止した。結局、一回も音楽や映画を見ることは無かった。

後は自分が居ない間の生活費や帰ってからの店の運転資金などを稼がなきゃならない。必死こいて働いた。

日曜の朝、家族と朝食を一緒に取り、しばしの別れを惜しみながら出掛ける。行く間際になって末っ子のメイがパパが居なくなる事にようやく気がつき、「パパ、何処に行っちゃうの?」と何度も聞く。
その声に一瞬くじけそうになるが、振り払って車を出した。


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ファームまで二時間半の一人旅だ。
考えてみたら、結婚して子供が産まれて以来、一人だけでこんなに家を留守にするのは初めてだ。富士山が遠くなるにつれて寂しさが増す。いつもの車内はギャーギャーうるさい筈なのに、いまは「咳をしても一人」状態。ボブディランの「風に吹かれて」が空しく流れていった。

諏訪南インターで降りる。
八ヶ岳の大地が広がっていた。

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あの麓にカナディアンファームがあるのだ。
今までの単なる観光じゃない生活が始まるのだと思うと、身が引き締まると同時にややうんざりもする。

どういった仕事が待っているのだろう?
ハセヤンは一体どんな人なんだろう?
ファームでの暮らしは自分にどんな影響を与えるのだろうか?

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途中白樺林を抜けていく。
雪に覆われた白樺林。綺麗だけど、厳しく見えた。

つづく。


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2012年1月21日 (土)

Go! カナディアンファーム ①

まだ自分が何になるのか皆目つかない二十歳の頃、一人で八ヶ岳周辺を車で良く走っていた。

ある道の途中、「ケベック料理・カナディアンファーム」と描いた一つの立て看板が目に止まった。

何だろう、ケベック料理って?
その頃レストラン湖粋で働き、洋食に目覚めた自分にとって興味をそそらせる看板だった。

何度も道に迷いながら、ようやく辿り着いたカナディアンファームは自分の予想をはるかに超えた場所だった。


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石造りの釜をデーン、と外にあつらえた、頑丈かつ洒落っ気のない丸太小屋の二階建てのレストラン。

スタッフは日本人をはじめとして、仕事しているのか、遊んでいるのか分からない多くの外国人たち。

こんな森の奥に何処から聞き込んできたのか分からないほどの多くのお客さん、そして木でこしらえたアスレチックやすべり台でターザンごっこをする、たくさんの子供達。

釜からは煙があがり、料理が出来上がる。
二階の客席の奥には何十本のハムやベーコンがぶら下がっている。

一見、ここは時代錯誤のコミューンか、ジプシー村か?と思わせる程のいっちゃった感。

全てが混沌、一体となっている中心に、髭もじゃらの、何だか妙に陽気なおっさんが居た。


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その人が長谷川 豊、通称ハセヤンだったのは後で知った。

その後、自分は東京へ出て、映画の世界に入り、バブルや映画界衰退の荒波にもまれながら居酒屋やレストラン、ビアパブなどで食いつなぎ、自分の映画撮りの為にロケハンを兼ねて清里や、小淵沢周辺を車で走りながら、カナディアンファームにも何度か寄った。

行く度にカナディアンファームは少しづつ形を変え、様々な小屋が出来ていった。

料理は石窯で焼くハンバーグや骨付の大きいチキン、燻製のセット、ホッとする滋味深いスープ、メープル入りのバターを添えた、シンプルで飾らないパンなどがお気に入りだった。

今思えば、あの頃にカナディアンファームの中に入っていれば、随分と違っていただろう。

歳月は流れ、自分の店を持ち、苦労しながら、
這いずるように15年が経った。初めてカナディアンファームに行った頃から20年が経とうとしていた。

その間、ハセヤンはTVチャンピオンの廃材利用選手権で見事優勝し、その後どっちの料理ショーでハセヤン特製のスモークサーモンが食材で取り上げられるなど、着々とその名声を上げていた。

一度、店のスタッフと山梨や長野周辺の気になるお店を見て回った事があり、カナディアンファームにも寄ったが、スタッフの人気ナンバーワンは、やはりカナディアンファームだった。

しかし、「マスターはあそこまでは出来ないね」と言われてしまった。

自分で森を切り拓き、家を建て、畑を耕し、鶏や山羊を飼い、鉄を加工し、釜やストーブを作る、いわば自給自足の生活は無理だと言われたのだった。

たしかに自分もそう思っていた。

シャロムヒュッテやその他のオーガニック系の店に行き、その反動?からか自分でも畑をやるようになったが、その余りにもの上手くいかなささや、時間の無さについついおろそかになってしまい、毎日の生活に追われながら月日だけが経って、気がつくと自分や、自分の店が疲弊してしまっていた。

これではいけない、と思った。

何か始めなければ、このまま流されるだけだ。

そんな時、頭に浮かんだのはカナディアンファームだった。

過剰な飾り立ての要らない、シンプルな生き方。
便利な世の中にありながら、あえて自分達で全てを賄う暮らし。
石や木や火、といった自然の恵みを扱う生活。

今の自分に無いものをカナディアンファームは持っていた。

去年の暮れにひょんな経緯で店の客席をリニューアルしたのをきっかけに、カナディアンファームにメールし、修行させて下さいとダメもとで頼んでみた。

間もなくハセヤンのパートナーでもある越中谷さんから「よろしかったらどうぞ」と返事が届いた。

自分としては春以降、暖かくなってから行く予定でいたが、今年の冬はハセヤンがファームに居て、いろいろ修繕を行うので、今の時期に来たら勉強できるよ、との事だった。

少々面食らったが、せっかくのファームからの申し出を断る理由もなく、じゃ、一丁冬のファームの生活を経験させてもらおうか、とあいなった。

いきなりの事だったので、スケジュールを調整し、スタッフに許可をもらい、一週間程度の休みを取って出かける事にした。結局は仕事の都合で五日間しか休みが取れなかったのだが。

夢にまで見たファームでの居候生活。
しかしいざ実現するとなると、急にビビり始めた。

極寒の八ヶ岳での暮らし。自分には初めての経験だ。しかもスキーなんかで遊びに行くわけじゃない。仕事をしに行くのだ。仕事と言っても無給である。今回のメインの仕事は大工である。自分は大工は全くの素人だ。40過ぎて、体力、気力が落ちてきている自分に務まるんだろうか?

また新たに人間関係も構築していかなくてはならない。夏ほどではないが、スタッフが常駐している。
こっちでは小さいながらもお山の大将で威張っていられるが、向こうの大将は勿論ハセヤンだし、スタッフも自分より一回りも若い者に顎で使われるかも知れない。一癖も二癖もある奴らだったらどうしよう?相撲でも取らされるか?それとも昔CMで見たような、石を抱えて首回りで転がす祭りやるで~、なんて言われたらどうしよう。

でもともかく行くっきゃないのだ。自分で決めた事なんだから。
店のスタッフや家族、お客さん全てに迷惑かけてまで行くんだから、後悔しないように行くのだ。


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そんな訳で、1月15日の日曜からファームへの旅が始まった。

つづく。

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